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CSCDスペシャルインタビュー

想像力と直感と論理性ーバランスの中でうまれること

矢島裕章(文学部4年生)

想像力と直感と論理性ーバランスの中でうまれること

「戯曲」を通じたコミュニケーションを授業の中で実践した矢島さん。 そして2年生の時には参加型ディスカッション形式の授業をいちょう 祭で企画した。その時々の自らの変化について話してもらった。

-- 矢島さんはCSCDと色々な接点があるんですよね。

 はい。最初にCSCDに出会ったのは、一年生の時。リーダーシップ研修(※1)に参加した時に、平田オリザ(CSCD教授)さんのお話を初めて聞きました。平田さんのお名前は中学生の時に国語便覧で見て知っていて、高校生の時にテレビのコメンテーターをされているのを見ていました。その後、CSCDの平田さんの授業を受けました。

-- 平田さんの印象はどのようなものでしたか?

 こういう人を『小さな巨人』と言うのだろう、と思いました。すごく気さくな方ですよね。平田さんの話は、何度聞いてもおもしろい。一回聞いただけでは分からなかった話が、二回、三回と聞くうちにじわじわと理解できる...そういう経験ができたのは平田さんのおかげです。院生から学部生まで色々な分野の人が集まって授業を受けているという環境も、大学に入りたての僕からすると新鮮で刺激になりました。
 平田さんのお話で特に印象的だったのが、戯曲はどのように書かれているのか、ということです。観客の想像力を誘導するということを意識しているとおっしゃっていて、想像力を広げたり閉じたりを意識的に行っている、と。それ以来、演劇などを見る機会があるとその話を思い出し、新たな世界が広がりました。演劇を観ていてたとえわからないところが出てきても、「これは想像力を広げているんだな」と思うと、感じ方が変わってきます。
 そうして今振り返ると、平田先生の授業自体にも想像力を広げたり閉じたりを繰り返すようなしかけがあったと思います。論理的に考えるだけでなく、知識を受け止めるだけでもなく、直感的に分かる部分と深く考えてもなかなか理解できない部分が共存した授業...こんな授業を受けることができる日本の大学はなかなか無いのではないか、と勝手に思っています。


-- その後のCSCDの接点は?

 2年生の時のいちょう祭で、「阪大一受けたい授業」という企画をしたんです。「正解のない問いに対して、参加者が楽しみながら考えることができる」授業をしようと考えました。そこで平川秀幸(CSCD准教授)さんに、一般の方も参加できるディスカッション形式の授業をしていただきました。参加者からは、「普段は考えないことを考えた」「なかなか出来ない経験だった」という感想をもらいました。

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-- もうすぐご卒業ですね。

 僕自身、大学生活で確かに「変わった」と感じていますが、分かりやすい転換点があったわけではなく、むしろ継続的に変化し続けて来た、という感覚を持っています。CSCDに色々な形で関わることは、その時その時の自分自身に確かに「何か」を与えてくれました。

※1:リーダーシップ研修

市民社会におけるリーダーシップ養成支援。平成19年度文部科学省「新たな社会的ニーズに対応した学生支援プログラム」採択。「市民社会でのリーダー」開発を目指し、まずクラスやサークルのリーダーとなる学生を重点的に支援し育成するプログラム。