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イベントレポートスペシャル
第二回 豊中地区 研究交流会

「文×理『知』の融合」会場レポート

(1)
2018年1月23日(火) 投稿

去る2018年1月10日に
大阪大学豊中キャンパス 南部陽一郎ホール にて行われました
第二回豊中地区 研究交流会
「文×理『知』の融合」

会場の様子をレポートする、第1回目です。

180110toyonaka_kenkyu_web.jpg

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今回取材させていただいたのは、
中沢 遊 さん
(理学研究科 物理学専攻 久野研究室 博士後期課程2年)
です。
(久野研究室のHPはこちらをご覧ください)

ポスターの前に立ち止まる方
ひとりひとりに
とても丁寧に説明されている姿が印象的でした。

IMG_3037.jpg


中学生の時に読んだ本がきっかけで
科学に興味を持ちはじめたという中沢さん。
高校生の時に日経サイエンスやニュートンを読んだことが
物理の道に進むきっかけになったそうです。


中沢さんの研究の対象は
素粒子の一種である
「ミューオン」です。

現在では、ピラミッドの構造解析や
原子炉内部の調査などの
非破壊検査技術にも活用されています。



大阪大学核物理研究センターは
世界最高効率の大強度ミューオンビーム生成装置の開発に成功。
日本初の連続ミューオンビームを用いた非破壊物質分析を開始し、
隕石の非破壊定量分析にも成功しています。

本研究には、中沢さんの所属する久野研究室の
佐藤 朗 先生(助教)が参加されています。

詳しくは下記リンクをご覧ください。
2017年11月13日「素粒子ミューオンの連続ビームによる、 太陽系誕生時の有機物を含む隕石の非破壊分析に成功!」


中沢さんは
2019年にスタートする予定の
約16カ国が参加する国際共同実験COMETについて
説明してくださいました。
ミューオンが電子に転換する過程を観察する
というのがミッションなのだそう。

本学の担当は
ミューオンが崩壊してできた電子をとらえる
検出器(飛跡検出器:Cylindrical Draft Camber)です。


IMG_3040.jpg

こちらが、その検出器の写真です。
縦1.7メートル
横1.6メートル
にもなるそうです。


ミューオンが崩壊する過程を観測するという研究の
非常に重要な部分を
本学が担当しているということなのですね。

「そのとおりです。
見たい電子のエネルギーに特徴があるため
電子を観察すれば、見たい過程が"起こった"ということが
わかるのです。」
と、中沢さん。


中沢さんは
「久野研究室では
学生であっても、やりたいと手をあげれば、
なんでもチャレンジさせてもらえて
とてもやりがいがあります。」
と、おっしゃっていました。


IMG_3043.jpg


「僕は、昔から
基礎科学をやりたいと思っていました。

物質の最も小さい単位は何か、とつきつめていくと
それは、"素粒子" になります。

世界を構成する最も基礎的な法則は
素粒子物理にある、というのが
僕の信じているところです。

世界はどういうものでできているのか。
その "おおもと" はどこにあるのか。

それを知りたい、というのが
僕のモチベーションの根源です。


また、この研究が成功すれば
それは
世の中でまだ誰も知らないことを
最初に知った、ということになります。」

IMG_3041.jpg

<ポスターにも「観測すれば新物理の発見!」ということばが!>

「それは、僕にとって
とても大きな魅力です。

まあ・・・日々は、やることがたくさんあって
目の前のことで必死ですけどね。」

と、笑顔でお話ししてくださいました。


IMG_3038.jpg


中沢さん、貴重なお話をお聞かせくださり
ありがとうございました!


※ 所属、担当はインタビュー(2018年1月)時点のもの。

(書き手:森川 優子/大阪大学COデザインセンター特任研究員)

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第二回豊中地区 研究交流会「文×理『知』の融合」
そのほかのレポートはこちら↓からどうぞ。

(2)法学研究科 助教 醍醐 龍馬 先生 インタビュー
高校の日本史の教科書で学ぶ「樺太千島交換条約」。日本側の視点だけでなくロシア側の視点も把握しつつ交渉の細部を描きなおす先生のご研究が注目されています。

(3)全学教育推進機構 教育学習支援部 特任助教 根岸 千悠 先生 インタビュー
FD担当者と授業ご担当の先生が、一対一でディカッションすることをとおして、よりよい授業を目指す「授業コンサルティング」の取り組みについてお話いただきました。

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昨年度(2017年度)の
第一回豊中地区 研究交流会「文×理『知』の融合」
レポートはこちら↓からどうぞ。

(1)理学研究科大学院生 澤さん、石堂さんインタビュー
超文系の取材者に、大学院生の方々が一生懸命説明してくださいました。

(2)経済学研究科 准教授(当時)松村 真宏 先生インタビュー
話題の「仕掛け学」について、お話を伺いました。

(3)基礎工学研究科 助教 大谷 智仁 先生インタビュー
心臓の一部「左心耳(さしんじ)」のご研究について。未来の人間ドックが変わるかもしれません。