かならず読んでください

戦争表象論2003

戦争表象論入門

戦争表象論2004  池田光穂  文化表象学入門



Copyright Mitzubishi Chimbao Tzai, 2003

池田蛙  授業蛙  電脳蛙  医療人類学蛙


今年度(2003年)の開講スケジュール

<戦争表象論>

池田光穂

2003.10, Apr., Thur.

14:30-16:00

04.10

(1)

イントロダクション 戦争表象入門

    まずはじめに用語の定義から

    戦争:もっとも単純な定義は、主権国家間の武力による衝突。当事者(=主権国家)間による戦争開始の意思表示から停戦や降伏などの終結に関する国際法的手続きが存在するために、戦争は広義の外交ないしは政治の延長ないしは道具という見方もある。

    武力紛争:暴力によって人間ないしは人間の集団が争うこと。争いの原因は、「二者間にお互いに相容れない行為を遂行すること」によるものであるので、自己を相手に認めさせるために暴力という手段を行使することを紛争と呼ぶこともできる。

    次に、記号・表象・象徴の定義

1)イラク戦争「バグダッド陥落」

2)ベトナム戦争「サイゴン解放」

3)私たちにとって戦争表象とは何か?

    3.1 戦争状態

    3.2 戦争と平和

    3.3 想像と実践

【文献】

    M.フリード、M.ハリス、R.マーフィー1970[原著1968]『戦争の研究:武力紛争と攻撃性の人類学的分析』大林太良、蒲生正男、渡辺直経 訳、東京:ペリカン社(オリジナルタイトル:War: The anthropology of armed conflict and aggression)。

04.17

(2)

写真という映像表象 イラク戦争(2003年3-4月)にまつわる、最近の英字新聞に掲載されたさまざまな映像表象を紹介しました。
04.24

(3)

記号・表象・象徴 記号・表象・象徴についての、本講義での定義と、それらの間の区分について解説しました。

◆ 記号・表象・象徴

05.01

(4)

ベトナム戦争の表象(1) アラン・レネ他『ベトナムから遠く離れて(Loin du Vietnam)』[1967]の最後の90分(全体の8割弱)を上映しました。

◆ 来週までの宿題:

    図書館に行って「ベトナム戦争」に関連するさまざまな書籍(歴史書のような事実の記録の他に、小説や戯曲、映画などを題材にした著作でもかまわない)を最低1冊借りてこよう。あるいは図書館のOPAC検索や国立情報学研究所のWebcatなどで、ベトナム戦争に関する書籍のリストを作成しよう。

◆ 配布資料

05.08

(5)


前半:ベトナムの戦争表象

後半:長崎原爆と山端庸介

まず、授業の前半では、前週に見た『ベトナムから遠く離れて』という映像表象の理解について、世代経験という時代的文脈の共有があるか/ないかで、大きく異なった解釈がある可能性を示唆しました。とくに、冷戦時代にあった、さまざまな二項対立の図式を経験しているか否かで、たとえば、アメリカの市民がベトナム反戦デモや愛国パレードの際に、あれほど激しくイデオロギー上の対立をし、両者の歩み寄りの不可能さについてお互いに相認めないことが<わからない>(=反省的に追体験できない)だろう。そのため、その彼らが信じて疑わなかった神話的世界の二元論であった<冷戦>時代の状況を説明することに、前半は費やされた。

後半は、長崎原爆投下後に現地に入った従軍カメラマンの山端庸介の見た世界としての彼の写真表象と、その被写体の生身の人生、さらにはそれらを生々しく表象――時には当時の軍事的意図をもって――した山端の複雑な関係について解説しました。

05.15

(6)

有事関連三法案を考える 前半は、表象を日常生活のレベルで受け止める解釈のレベルにおける理解と、理性的判断力をてこにして批判的に理解することの違い――この考え方は啓蒙主義時代において非常に洗練された議論として発展し今日までその伝統は続いています――について解説しました。

後半は、有事関連法案についてNHKの「週間こどもニュース」のウェブ記事をもとに、有事と戦時そしてWartimeの区分と、我が国において、これらの形式的分離が、現実の生活において議論されることもなく、保守的な国家主義(ナショナリズム)と闇雲な絶対平和主義の間の不毛な対決の中で育まれていった不幸について話しました。政治家たちの愚かな有事法制の実定化がはじまった今、次の世代を担う君たちが、ほんものの、そして骨太の反戦平和主義の実質的建設の一歩を踏み出すべきなのです。

 ◆ 週間こどもニュース「有事関連法案はどういうもの」(今週のわからん、2003年5月10日放映)

 ◆ 戦争神学(池田光穂)

05.22

(7)

水俣の表象 ユージン・スミスの水俣病写真集にある"Tomoko Uemura"(1956-1977)と母の入浴写真にみられる、ミケランジェロのピエタと比較し、そこに見られる宗教的モチーフを中心に考えました。また、この写真の複製・流通を謝絶した母親の思いと、そのメッセージをどのように考えるかについて考えました。

 ■ ユージン・スミス写真集(岩波書店)

 ■ 智子さん、やすらかに(社会科資料集5年「産業の発達と公害」の写真掲載終了の通知)

◆ 文献

    ソンタグ、スーザン1979「視覚のヒロイズム」『写真論』近藤耕人訳、Pp.91-119、東京:晶文社.

05.29

(8)

FGMを考える 表象系批判に関する本授業もいよいよ後半に入ってきました。この日の授業は、前半でこれまでのおさらいをおこない、後半でアリス・ウォーカー制作、プラティバ・パーマー監督『戦士の刻印:女性性器切除の真実』1993(日本語版のリリースは1996年、スタンス・カンパニー)を見ました。FGM(女性性器切除)に関する説明は時間を要するので、次回に引き続きおこなうことになりました。
06.05

(9)

FGMを考える(パート2) FGMについて考えるのパート2です。

性器とアイデンティティ:草間弥生(1927-)とジョージア・オキーフの作品を手がかりにして

FGMの現実的問題:

■閑話休題:戦争表象とFGMがなぜ関係するのか、について疑問を思われる方は次のリンクを参照しましょう。(かえって混乱するかも?)

06.12

(10)

惨劇の想像力(1) 原作:香山滋、監督:本多猪四郎、脚本:村田武雄・本多猪四郎、特殊技術:円谷英二、音楽:伊福部昭

『ゴジラ』(1954)

◆文献

    ソンタグ、スーザン「惨劇のイマジネーション」『反解釈』高橋康也ほか訳、竹内書店新社、Pp.235-252、1971年

    ゴジラと現代社会(池田光穂)

06.19

(11)

惨劇の現実 この日は台風で暴風雨警報が発令されて、本当に休講になってしまいました!
06.26

(12)

惨劇の想像力(2) 『ゴジラ』(1954)の続きを観ました。

その後で、象徴分析という手法で、この映画における生と死の二元論と、その空間配置について解説しました。

ここでいう象徴分析とは、文化人類学領域の象徴人類学という分野で開発された分析手法のことをさします。

ゴジラと現代社会(池田光穂)

07.03

(13)

まとめの授業 【課題】この授業の復習とおさらい 【くわしくはこちら!

    1.戦争と紛争を定義しましょう。

    2.表象・記号・象徴を定義しましょう。

    3.授業で使われたさまざま「戦争表象」について論評してみましょう。

      (1)イラク戦争

      (2)ベトナム戦争

      (3)長崎原爆

      (4)怪獣ゴジラ

07.10 《休講》 《休講》です:高知医科大学で授業のため[→こんなことをやっていました。「医学生のための医療人類学入門」]
07.17

(15)

試験 授業時間内に試験をおこないます。


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参考リスト

ゆきゆきてベトコン!

オリジナルページはこちら

読書カタログ

回数、日程 テーマ 内容・とりあげる作品
ベトナムの表象とはなにか? トリン・ミン・ハ『姓はヴェト、名はナム』

大友克洋『気分はもう戦争』

樹村みのり「星に住む人びと」『星に住む人びと』 秋田書店 ボニータコミックス > 1982年10月10日発行

澤田教一・酒井淑夫『戦場――二人のピュリツァー賞カメラマン』共同通信社、2002年

ベトナム戦争クロニクル 生井英考『ジャングルクルーズにうってつけの日』ちくま文庫、1993年[★原著は1987年を増補したもの。この本は私のベトナム戦争への関心を確固としたものとし、{医療人類学を専攻する}私の研究そのものにもさまざまな影響を与えた本でした]

朴根好「ヴェトナム戦争と「東アジアの奇跡」」山之内靖・酒井直樹編『総力戦体制からグローバリゼーションへ』所収、Pp.80-120、東京:平凡社、2003年。

国民解放の思想 ファノン『地に呪われた者』

チャールズ・フェン『ホー・チ・ミン伝(上・下)』(岩波新書) 陸井三郎訳、岩波書店

植民地暴力 コンラッド『闇の奥』

コッポラ、F.F.監督『地獄の黙示録』

◆『地獄の黙示録』(仮想授業用シラバス)

キャサリン・ベステマン編『暴力論集(Violence, A Reader)』[リンク

「残虐な『日本』兵」の表象 ヴァン・デル・ポスト『影の獄にて』 思索社(→大島渚監督『戦場のメリークリスマス』)[影の獄他のヴァン・デル・ポスト評は、山口昌男(「本の神話学」?)にある]

J・G・バラード(Ballard, James. Graham., 1930-)『太陽の帝国』高橋和久訳、東京:国書刊行会。(→スピルバーグ監督『太陽の帝国』)[→Guardian Unlimited によるバラードの紹介はこちら

戦争の記憶 原一男『ゆきゆきて神軍』

山田洋次監督 『馬鹿がタンクでやってくる』

天皇のポートレイト、あるいは御真影の威光 若桑みどり『皇后の肖像』筑摩書房

原武史『可視化された帝国』みすず書房

田中丸勝彦『さまよえる英霊たち』柏書房

核戦争の脅威 ディビッド・ハルバースタム(Halberstam, David)『ベスト&ブライテスト(上・中・下)』浅野輔訳、朝日文庫、東京:朝日新聞社、1999年[原著は定冠詞がついてThe Best and the Brightest で、1972年に出版されています]

マクナマラ、R.S.『マクナマラ回顧録 : ベトナムの悲劇と教訓』仲晃訳、

東京 共同通信社、1997年

◆ ロバート・ストレンジ・マクナマラ

べ平連 ヘイブ ンズ、トーマス R.H.『海の向こうの火事 : ベトナム戦争と日本1965-1975』 吉川勇一訳、東京:筑摩書房、1990年

鶴見良行『べ平連』(鶴見良行著作集2)東京 : みすず書房、2002年

小熊英二「第16章 死者の越境」(鶴見俊輔と小田実、と吉川勇一[少しだけ]についての記述があります)『<民主>と<愛国>』Pp.717-792、東京:新曜社

10 全共闘 全共闘白書編集委員会編『全共闘』東京 : 新潮社、1994年
11 「優しい侵略」:右翼の修辞学 小林よしのり『新・ゴーマニズム宣言SPECIAL台湾論』小学館、2000年

東アジア文史哲ネットワーク編『<小林よしのり『台湾論』>を超えて』作品社、2001年

矢内原忠雄『帝国主義下の台湾』岩波書店、1988年(オリジナルは1929年)

12 兵士の実践共同体 チェ・ゲバラ『ゲリラ戦争』

毛沢東『実践論』

◆ 実践共同体とは何か ◆ 低強度紛争:対ゲリラ戦略

『マッシュ』

『フルメタル・ジャケット』『ブラック・ホーク・ダウン』

◆ マクドナルド化する社会

13 水俣からみるベトナム戦争 環境汚染:枯葉剤(→残留DDT、ダイオキシン)

    人災・過失:カネミ油症

レイチェル・カーソン『沈黙の春』青樹簗一訳、新潮文庫、東京:新潮社、2001年

岡村昭彦,1972「ベトナム戦争と水俣病――「新」植民地主義者の二つの顔」『国労文化』7号、ページ不詳。(→この文章は岡村昭彦集(筑摩書房)には収載されていません)

社会問題をどのように表象するか?

    石牟礼道子、森崎和江、姜信子

14 総合討論 総合討論
15 試験 筆記試験


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戦争と観光

池田光穂

ただいま準備中です!

1929年にメキシコで出版された観光ガイドブック


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abevil

かならず読んでください

絶対悪



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conclusion

戦争表象論とは何だったのか?

(試験問題)

池田光穂



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