医学=医療
medicine, medical practice
タルコット・パーソンズ(『社会体系論』1974[1951])は、医療実践(medical practice)を次のように定義している。
「個人の健康の撹乱つまり「病気」とか「やまい」をうまく処理することを指向する」行動や実践である(パーソンズ 1974:425)。
しかし、医療や健康を社会構造との関連について考察する意図をもった彼は、医療実践の社会的意味づけについて解説した後に、医療[実践]の定義を次のように言い換える。
つまり、医療実践とは「社会体系の成員の病気をうまく処理するための社会体系の「メカニズム」である。それは、これから分析する一組の制度化された役割を含んでいる。しかしこのこともまた、近代社会の全般的な文化的伝統の一定の側面との特殊な関係を伴っている。近代医療は、病気と健康の問題に対する、「疾病」の制御にたいする科学的知識の応用を中心として編成されている」(パーソンズ 1974:427)。
ここで、彼は、医療を徹底的に社会的な逸脱(=逸脱としての病気)の管理メカニズムとしてみなし、その構成概念を社会的なものとして理解している。
医療は、社会生活から遠く離れた、学問的真理を探究する装置ではないことが、彼の定義から明らかになる。