応用人類学
Applied Anthropology
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解説:池田光穂
【定義】
応用人類学とは、文化人類学の知識と方法論を駆使して、さまざまな社会活動の局面に介入(intervention)しようとする知的実践行為のことである。
この場合の「応用」とは、国際的な開発援助の文脈で、おもに(先進国かあるいは先進国に援助された開発途上国の政府機関など)開発側の集団的でかつ学問的な実用的関わりをさす。したがって、応用人類学者は、開発の団体や組織(エージェント)に属し、またその職業倫理も、組織と開発対象への2つの領域(セクター)に対するものとなる。
組織的な関わりよりも、研究者個人が、人類学と開発現象に関わることは、より個人の倫理的関与の側面を強調して、関与的人類学(engagement anthropology )や公共人類学(public anthropology)と言われる。もちろん、応用人類学的な実践と、それらの人類学は深く関わることは言うまでもない。
他方、先進国(あるいは開発国)でも文化人類学を、観光、マーケティング、商品開発などの分野で「応用」されることがある。
応用人類学を可能にする基礎的素養とは(1)文化人類学、(2)開発学・開発研究(3)行動科学、の3つの領域に関する学問である。
応用人類学者はおもに次のような領域で活躍している
応用人類学の歴史は古く、マリノフスキーはあのトロブリアンド諸島の民族誌を書き上げた直後から、アフリカの食糧事情と食生活の改善について発言をはじめている。植民地統治の基礎資料収集という観点からでは、1930年代のイギリス社会人類学は戦争遂行と密接に調査をおこなってきた(日本の海外における民 族学調査にもそういう側面がある)。
北米では、第二次大戦中における戦時協力、また、戦後はマーシャルプランとの関連で、開発人類学の基礎研究が一気に進んだ。つまり文化人類学の 応用との関わりは歴史的に深いことをまず認識する必要がある。
特筆すべきことは、応用人類学[が何であるかという]パラダイムの認識は、1960年代末のベトナム戦争協力に関する社会科学の政府機関への関与とそれに対す る批判からはじまることである。
それ以降、理論と応用を二項の対立として捉える、北米人類学じしんというネィティヴの[民俗的]認識が生まれたとみるほうが自然かもしれない[北米の外から北米の文 化人類学の発展を眺めるとそのようにつまり「文化人類学的な相対化」に思える]。
【応用人類学専攻の学生の進路について】
文献(日本語)
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