功利主義
Utilitarianism
解説:池田光穂
ある行為が道徳的であると言えるのは、それにより効用――快楽、選択の満足、得られた知識など――があるとする考え方を功利主義(こうりしゅぎ)という。ここでの行為とは、個人的な意思決定から、集団での評決や国や国際間の政策までが含まれる。
功利主義によると、その行為がより「よい」(=道徳的である)ためには、行為選択がただ単に選択肢として固定しているのみならず、より大きな効用が生まれる場合には、選択肢が変化することを受けいれる考え方でもある。また効用には形容詞のつかない良きものと、「悪い効用」と表現されるもの――不快、不満足、誤りや背徳など――があるので、悪い効用を、行為を通して少なくするということも功利主義の論理の範疇にある。
ジェレミー・ベンサムは功利主義の考え方を「最大の幸福あるいは最大の至福原理(the greatest happiness or greatest felicity principle)」と表現し、快楽と苦痛は計算によって明らかになると主張した。そのため、この功利のための計算の論理は今日、快楽計算(Felicific calculation)と呼ばれる。
ベンサムのほかに、功利主義的な立場の人たちには、ジョン・スチュアート・ミル(J.S. ミル)や、後の、リチャード・マーヴィンヘアや、ピーター・シンガーなどがいる。
文献
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