はじめによんでください
グローバル共生社会論:2011
―開発人類学・応用人類学・公共人類学入門―
キーワード: 開発、人類学、グローバル化、共生、多様性、実践、先住民、エスニック・マイノリティ、ジェンダー
授業の目的:
グローバル共生社会論について把握するために、文化人類学、とりわけ応用人類学(applied anthropology)、開発人類学(development anthropology)、公共人類学(public anthropology)の基礎について学ぶことを目的とする。
講義内容:セミナー形式による教科書の各章ごとの読解と、事前に提示される関連文献や鍵概念に関する討論形式でおこなう。
教科書:リオノール・ノラン『開発人類学:基本と実践』関根久雄ほか訳、古今書院、2007年
参考書:ウェブページでの紹介ならびに授業ごとに指示します。
成績評価:
受講生には8割以上の出席を求めます(受講登録の未済の最初の2回はカウントされません)。セミナー時における個人発表ならびに総合討議における発表にて判定します。
履修条件・受講条件: この授業は大学院高度副プログラム「グローバル共生」の選択科目(2単位)のひとつです。
関連リンク
開発人類学とは?
社会開発(social development)に関わる現象を文化人類学の立場からアプローチする学問を開発人類学(development anthropology)という。〈開発のエージェント〉(政府・国際組織・非政府組織など)の側にたって開発現象に与する研究は広く、それらは応用人類学(applied anthropology)と呼ばれて区別されることがある[学会名称は1941年より]。[→開発人類学文献リスト]
応用人類学とは?
後者の応用人類学は、人類学理論や実践の方法を開発のために役立てようとする傾向があり、これを「開発のための人類学(applied anthropology for social development)」とよぶ。それに対して、〈開発のエージェント〉と〈開発の対象となる集団〉(ターゲット集団, target group)の間にたって、ひろく開発現象を観察し、そこから得られた知識を、実践から政策決定への影響まで、広範囲に実用させようとする研究を「開発の人類学(applied anthropology of social development)」と呼んで便宜的に区分すると、開発に対する立場性が明確にすることができる。
公共人類学とは?
他方、公共人類学(public anthropology)とは、人類学の公共性についての具体的な検討を通して、たんに人類学の社会的活動における貢献を試みるだけでなく、人類学が社会の公共的な場において活用できる社会的条件について考察する学問である。公共人類学の誕生は、応用人類学を嚆矢として、人類学が現実の社会との関わりをもちはじめたり、あるいは、学問上の危害などに対する反省から生まれた。人類学の公共性について考える際に重要なことは次の諸点にある。人類学という学問の社会的有用性に関する可能性と限界に関する考察、人類学の誤用(misuse)や不当濫用行為(misconduct)に関する事例検討とそこから得られる一般的教訓の検討、公共の場における人類学の役割に関する検討などである。
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