ヘルスコミュニケーション
保健コミュニケーション、健康コミュニケーション、health communication, Comunicacion de salud

ヘルスコミュニケーション(ヘルス・コミュニケーション, health communication)とは、健康と病気にかんする保健領域における(個人対個人、個人対集団、集団対集団などの様々なタイプの)対人コミュニケーションのことである。米国の疾病予防研究センター(CDC, the Center for Disease Control and Prevention)では、ヘルスコミュニケーションを「健康を増進する個人とコミュニティの決定に情報や影響を与えるコミュニケーションの諸戦略の研究と利用のこと」(the study and use of communication strategies to inform and influence individual and community decisions that henhance health)[2001]ととらえている。
すなわち、ヘルスコミュニケーションとは、対象となる個人や集団の(定義がいかなるものであれ)「よい健康 」(good health)というアウトカムを求めるコミュニケーションの実践と研究のことである。
そのため、研究や実践をはじめる前・行っている最中・終わった後に、ヘルスコミュニケーションでは、その「よい健康」ならびにコミュニケーションとは何かということが常時検討されていなければならない。
ヘルスコミュニケーション研究にはいくつかの認識論的次元がある。
| *
A.ヘルスコミュニケーション概論 (1)対人コミュニケーション研究の動向の把握 [→参照:コミュニケーション・デザインとは何か?][コミュニケーション] ヘルスコミュニケーションを含む、個人対個人、個人対集団、集団対集団などの様々なタイプの対人コミュニケーションに関する基礎理論や研究の新しい潮流の把握 (2)コミュニケーション過程に影響する変数 ヘルスコミュニケーションにおける、文化的、民族的、ジェンダー的、宗教的、地理的な諸要因の変数に関する基礎情報やその動態の把握 [→参照:ヘルス・プロモーションとヘルス・イデオロギー] (3)健康と病気に関する基礎理論 [→参照:病いと疾病] B.ヘルスコミュニケーション実践に関する社会的取り決め (4)対人コミュニケーションに関する契約概念とその倫理 (5)コミュニティ活動に関する契約概念とその倫理 (6)コミュニティの動態性 (7)専門職による医療的コミュニケーション(あるいは臨床コミュニケーション) [→参照:臨床コミュニケーション] (8)ヘルスコミュニケーション・プロモーションにおける当事者の活動の位置づけ [→参照:コミュニティにもとづく参加型研究(CBPR)] C.ヘルスコミュニケーション技法 (9)ヘルスコミュニケーションの計画と立案(リサーチと実践のデザイン) (10)健康状況の把握、対象者・対象集団の輪郭形成 (11)プログラムの目的とその諸戦略の確立 (12)個々の戦略を実現するための戦術の構築と、プログラム途上のフィードバックのための評価技法 [→参照:PDCA] (13)履行状況把握、経過観察、プログラム総括評価 |
文献
Schiavo, Renata., 2007. Health Communication: From theory to practice. San Francisco, CA: Jossey-Bass.
池田光穂:臨床コミュニケーション教育:PBLから対話論理へ、対話論理から実践へ
____「ヘルスコミュニケーション研究リソース」
____「よい臨床コミュニケーションとは」
____「臨床コミュニケーションデザイン・リンク集」
____:仮想・医療人類学辞典
Copyright Mitzub'ixi Quq Chi'j, 2009