狂牛病
牛海綿状脳症(Bovine Spongiform encephalopathy, BSE)
解説:池田光穂
異常型プリオンという熱につよいタンパク質によって伝染する中枢神経性の病気。
異常型プリオンに感染すると、体内にある正常なタイプのプリオンが変化すると考えられている。細菌やウイルスのように、遺伝情報が複製されて増殖するというタイプの病気とはことなるために、このような発症のメカニズムが長くわからなかった。
脳の抽出物(硬膜や脳髄など)の直接の移植や、経口からからの摂取によって引き起こされる。
人間では、クロイツフェルト−ヤコブ病や、ニューギニアで報告されたクールーという病気に類似の症状がでるので、おなじ病気だといわれている(プリオンは哺乳類を超えて感染力があると考えられている)。
牛は、本来草食性であるので、そのような病気に感染するはずがないのだが、人間に対する食肉需要から、人間が近年になって、高タンパク質つまり、屠畜され食肉として利用後に残った骨や内臓あるいは脳などの動物飼料――海綿状脳症についての症例はヤギでは早くから報告されていた――を牛に使うようになってから、その流行の規模が拡大したと指摘されている。
【文献】
レヴィ=ストロース、クロード 2001[1996] 狂牛病の教訓――人類が抱える肉食という病理 『中央公論』2001年4月号、Pp.96-103.
古川潤 1998『プリオンとプリオン病』共立出版
池田光穂・奥野克己「クールーとカニバリズムの謎」
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