CSCDとは

センター長メッセージ(センター長:三成 賢次)

教育・研究活動にとどまらないCSCD活動の広がり

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三成 賢次センター長

はじめに

大阪大学コミュニケーションデザイン・センター(CSCD:Center for the Study of Communication-Design)は、平成17年4月に発足した、これまでの日本の大学にはなかった新しいタイプの教育研究機関です。大学教育実践センターのように全学共通教育を行う(ただし、学部生ではなく院生が主たる対象)こと、社学連携・市民サポートを先頭に立って実践し、プロデュースすることが2大ミッションです。学部や研究科ではないので、学生・院生は所属しません。

環境汚染や資源の枯渇といったマクロな問題から遺伝子治療や再生医療といったミクロな生命技術の問題まで、科学技術の先端的な問題はことごとくわたしたちの生命と安全に深くかかわるものです。しかしこういった問題の理解には高度な専門的知識が必要となるため、市民がそれらの問題の発生する仕組みや解決の方法を自分たちで理解したり、構想したりすることは必ずしも容易ではありません。そのため、加害/被害といった対立的側面ばかりが前面に出がちです。

科学技術政策というマクロな意思決定の場面から、医療・福祉・教育など個々の臨床的な現場での意思決定の場面まで、利害や立場の異なる当事者のあいだ、とりわけ異なる専門家のあいだ、専門家と非専門家のあいだに、双方が十分に理解しあえるための適切なインターフェイスのしくみが欠落しているという状況が、現在日本社会には深刻なかたちで存在します。この状況に対して、コミュニケーションのデザインという視点から、アプローチしていきたいと考えています。

5つの部門

平成22年度4月から新たに次の5部門の体制となりました。

  1. 研究者は「もう少し科学技術を理解して欲しい」と思い、人々は「何のための科学技術なのかわからない」と思う。社会にとって大事な科学技術をめぐるコミュニケーションのデザインを考え、実行する、科学技術部門。
  2. 患者さんなどと実践家(医師、看護師など)との間のコミュニケーションを大切にし、現場の知恵を生かして対話力を高めるプログラム開発をめざす、臨床部門。
  3. 演劇やダンスのワークショップや、アートプロデュースの実践を通じて、日常とは違う視点を獲得していくアート部門。
  4. 交通や協働を通した豊かなまちづくり、多言語・多文化対応,コミュニティ型ツーリズム、外国人観光客接遇など、多様化する地域社会との連携をめざすコミュニティ部門。
  5. 他の4部門と連携しながら,コミュニケーションデザイン・センターが提供する対話型コミュニケーション教育の開発を担うコミュニケーションデザイン部門。
大学院生の共通教育

大阪大学にはこれまで学部生対象の共通教育科目しかありませんでした。しかし今後は、大学院生が専門知識を深める一方、視野を社会に広げ、大阪大学の教育目標である教養・デザイン力・国際性をしっかりと身につけることが大切です。

そのために、コミュニケーションデザイン・センターは、各研究科の協力のもと、上記の5つの部門を基礎として、大阪大学の「大学院生の共通教育」を担当します。院生諸君がふるって受講されることを期待しています。

平成23年4月