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スペシャル授業レポート
授業レポート

秋学期「特別講義(最先端技術を用いた未来の街づくり)」

COデザインセンター開講科目<協働術>
2020年1月23日(木) 投稿

COデザインセンターでは多様な授業が開講されています。

今回は、秋学期に「協働術」として開講されている「特別講義(最先端技術を用いた未来の街づくり)」(担当:松繁 寿和、松浦 博一)についてレポートします。

本授業の目的は、以下のようにシラバスに記載されています。


<授業の目的と概要>

1.実践的なビジネステーマの課題解決に取り組むことで、ビジネススキル・問題解決力を養います。
2.テクノロジーカンパニーの先端事業からの学びを一例に、複雑な社会課題解決に取り組みます。
3.各回の個別フィードバックを通して、自身の強み・弱みを理解し自分が成長する機会とします。

※授業のファシリテーターは、パナソニック株式会社の社員が担当します。


本授業は、産官学連携の人材育成としてパナソニック株式会社と協働で行われます。

受講生たちは、「京都府長岡京市の更なる活性化に向け、最先端技術を活用したソリューションの創造を行い、提案する」ことに取り組みます。

全8回の授業では、チームビルディング、技術・実例研究、現地でのヒアリング調査、プランの構築、プレゼンテーションを行います。

今回は、写真を中心に授業の一部を紹介します。


第一回目:2019年10月1日

松繁先生のお話で、第一回目の授業がスタートしました。

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本授業の前半は、課題解決に向けたビジネススキルとパナソニックの事業を一つの事例に、先端技術やビジネスについて学び、後半はテーマに対し、前半での学びを活かしながら、課題解決に向けたグループワークを行います。

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本授業のファシリテーターを担当する、パナソニック株式会社の社員の方による講義のあと、アイスブレイクを兼ねた自己紹介に取り組みました。

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出されたお題は、「自分を家電にたとえて自己紹介する」。
まず、自分を何の家電にたとえるか、考えます。

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自分の身の回りにいつもあり、日常的に触れている「家電」。
それと自分自身の個性をむすびつけ、言語化する。
受講生たちは、少し苦労しながらも、楽しんで取り組んでいました。

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最終的には、ひとりひとりが、個性を生かした自己紹介を行うことができました。

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受講生たちは、この授業の取り組むべきことのひとつでもある「チームビルディング」において、順調に第一歩を踏み出しました。

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この日は、このあと、「豊かな街とは」というテーマでディスカッションにも取り組みました。


第三回目:2019年10月15日

第三回目の授業では、先端ソリューションを学ぶ機会として、パナソニックスタジアム吹田に訪問しました。

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最近のモノづくり、サービス策定には、質の高い顧客体験の設計が不可欠です。
競争力のあるビジネスモデルを創出するために、あくまでも「ひと起点」で考え、潜在ニーズを発掘するちからをひとりひとりが身につけなければなりません。

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今回の授業で、受講生たちは、パナソニックスタジアム吹田(市立吹田サッカースタジアム)に導入されている先端ソリューションの事例を自分の目で見て、肌で感じる経験をしました。
そして、今後課題を検討していく際の「切り口」を増やすことを目指しました。

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パナソニックスタジアム吹田は、Jリーグ・ガンバ大阪の本拠地となる国際基準のサッカー専用競技場です。寄付金と補助金のみで建物を建設し、完成後の吹田市に寄贈された「寄附金でつくった日本初のスタジアム」です。
現在は、ガンバ大阪の運営会社である株式会社ガンバ大阪が指定管理者として運営管理を行っています。

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スタジアムには様々な工夫が凝らされています。
仕上材を極力減らし、長寿命材料を採用し、「隠さないデザイン」を徹底することで、高耐久、メンテナンスレスを実現していることもそのひとつです。

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サッカースタジアムとしての魅力のひとつでもある天然芝を育成するために、屋根を低く設置したり、ガラスを採用することで日照を確保したりする工夫もされています。見学当日も、係の方が丁寧に芝生の手入れをしていたのが印象的でした。

受講生たちは、天然芝の独特の香りを満喫しながら、スタジアムがそこを訪れる多くのひとを惹きつける理由について、考え始めていました。


第八回目:2019年12月3日

今日はいよいよ、本授業の最終回です。

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舞台は、Wonder LAB Osaka、プレゼンテーションルーム。
パナソニック株式会社の経営陣の方々と長岡京市市議会議員の方の3名をコメンテーターとしてお迎えしました。
受講生たちは「京都府長岡京市の更なる活性化に向け、最先端技術を活用したソリューションの創造を行い、提案する」をテーマに、3つのグループが発表を行いました。

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ひとつ目のグループは、「ハイテク×歴史」をテーマとしました。
セグウェイとデジタルサイネージを活用し、長岡京市がもつ歴史的建造物や美しい自然を観光する際の移動手段を工夫する、という提案を行いました。

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ふたつ目のグループがこだわったのは、「企業、行政、住民の三方よし」の提案です。
新しい働き方を実現できるモデルタウンとして、子育て世代に魅力的なサテライトオフィスの建設と運営を提案しました。

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三つ目のグループは、「長岡京市に実際に住むことで、街の良さを実感してもらう」提案を行いました。
空き家を活用し、海外からの観光客に長期滞在してもらうことで、長岡京市に住む幸せを実感してもらうというプランでした。

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コメンテーターの方々からは、多くの鋭い質問が飛びました。

その提案が、長岡京市自体の魅力にどう貢献するのか?
長岡京市の魅力は、どうすれば伝わるのか?
周辺の地域や同様の特徴を持つ地域との差別化を、どうはかるのか?

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提案のゴールは、何年先に設定するのが適切なのか?
長岡京市の市民の方々の幸せとはなにか?

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課題は何か?それを的確に定義できているのか?
課題にマッチした解決策を提示できているのか?
解決策の実現可能性はどの程度なのか?

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コメンテーターの方の
「『想像すること』がとても大切です。何が幸せか、どのような生活をしたいのか、どういう環境を提供したいのか、ということをどんどん想像してほしい。」
という言葉に、受講生たちは真剣な表情でうなずいていました。

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受講生たちは、メンターとも協働しながら、これまでの調査内容から考察を深めてきました。
緊張感のただよう本番の舞台でも、3グループとも堂々と、発表、質疑対応を行いました。

この授業での経験が、受講生たちのこれからにとって、非常に有意義な経験となったことは間違いありません。


(書き手:森川優子 COデザインセンター特任研究員)