大阪大学 COデザインセンター

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スペシャル授業レポート
授業レポート

集中講義「メディアリテラシー」

COデザインセンター開講科目<リテラシー>
2020年2月 4日(火) 投稿

COデザインセンターでは多様な授業が開講されています。


その中のひとつである、2019年度集中講義「メディアリテラシー」(久保田 徹、他)。

シラバスには、

現代社会におけるさまざまな社会課題の発見と解決を目指し、実践するための基礎的な力(汎用力)の一つである「リテラシー」を習得するために、メディア関係者との議論を通じて、専門知を社会につなぐためのコミュニケーションの基礎を学びます。
本授業は、多様なバックグラウンド・視点を持つ受講者と、実際の放送現場で活躍するゲストとのディスカッションを中心に進行します。
具体的には、
(1)ある社会課題に関する番組の企画制作のミニワークを行い、それに対して、ゲストからコメントを受ける
(2)現場見学を通じて、放送の最前線を知る
(3)さらに、企画をブラッシュアップするという作業を通じて、
情報を送る側の放送倫理を知るとともに、情報を受ける側のメディアリテラシーを学ぶことが本授業の目的です。

と、あります。
いったい、どのような授業なのでしょうか。

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本授業は、NHK大阪放送局 の協力のもと、実施されました。

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今回は写真を中心に、集中講義2日目 2019年12月12日の授業の様子をレポートします。

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「公共放送の舞台裏〜変革する技術と変わらぬ取材対象への向き合い方」と題したこの日、受講生たちは、NHK大阪放送局を訪問しました。

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最初に訪れるのは、朝ドラ「スカーレット」の撮影セットです。
ドラマのなかでセットがどのようにつかわれているかを確認し、実際に撮影が行われている現場へ。

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運良く、主要なキャストの方々が撮影セットでリハーサルを行っている場面に遭遇することができました。
精巧につくりあげられたセットと、たくさんのひとたちが協力しひとつのものをつくりあげる緊張感のある現場を目の当たりにして、受講生たちは興奮気味でした。

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撮影現場見学のあとは、「スカーレット」の美術担当の方からお話を伺いました。
大学時代にどのようなことを学び、それが今の仕事にどのようにつながっているのか、丁寧にお話してくださいました。
学生たちからも多くの質問がなされていました。

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次は、報道の最前線、ニューススタジオへ。

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受講生たちは、画面からは見ることができないキャスター席の周辺機材を見せてもらったり、時間内にぴったりと気象ニュースをおさめる気象予報士の方の話術に聞き入ったりしていました。

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特に災害や事故が起こった際、テレビは市民にとって重要な情報源となります。
キャスターの方々が、いかに正確にわかりやすく「伝える」ということにこだわっているのか、直接お話を聞くことができました。

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次は、ニューススタジオ前の報道フロアへ。

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こちらでは、撮影してきた映像や音声の編集を担当しています。
最近は、このような大型の報道用カメラだけでなく、小型カメラやスマートフォンの画像も報道に積極的に利用している、とのことでした。

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受講生たちも、短い報道用映像の制作にチャレンジ!

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複数の映像を組み合わせて、数分の短いニュース用映像をつくるという課題でしたが、かなり難しかった様子。
苦労しながらも、映像が完成したときには、思わず拍手があがりました。

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この日は、このような現場での体験のほかにも、記者の方による、取材現場での生々しい体験談や、

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アナウンサーの方による、阪神・淡路大震災や東日本大震災などの大きな災害においてどのように情報の伝えたのかというお話など、放送の第一線で活躍されている方々だからこそのお話を聞く機会に恵まれました。

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受講生たちは、このような経験を通じて、「伝えられる側」から「伝える側」へと視点を移す、という試みに取り組みました。授業の最終日には、番組の企画を立案し、それをNHKのプロデューサーの前でプレゼンテーションしました。

受講生の感想を、ごく一部の抜粋ですが、ご紹介します。(一部表現を調整した箇所があります。)

「実際の現場がどのように動いているか、ダイナミックに伝わってきて興味深かった。ひとつの現場、ひとつの番組に何人がどれだけの時間関わっているのかが伝わってきて、自分の今後を考える上で参考になった。」

「番組の構成を考えることは、論文の構成を考えることと同じだと思いました。現在の社会状況を整理し、問題点を明らかにし、素材を集めて、世の中に訴えかける。この流れを研究にも生かしたいと考えます。」

「企画の立案は、時間の制約が厳しく難しかった。自分の中で不安に思っていた部分を発表で見事に指摘されたので、本職の方の凄さを感じた。繊細なテーマを扱う時は、語彙のひとつひとつに注意しなければいけないことを痛感した。」

様々な面で、受講生たちに強いインパクトを残した授業だったようです。

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COデザインセンターでは、他にも「リテラシー」のプログラムが用意されています。
興味のある方は、ぜひシラバスをご覧ください。

(書き手:森川優子 COデザインセンター特任研究員)