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スペシャル授業レポート
学際共創プロジェクト レポート

「超域イノベーション総合」

2021年10月 4日(月) 投稿

大阪大学では「社会と知の統合」という理念の下、高度な専門力と汎用力を持ち、社会の多様なアクターとの共創によりイノベーションを牽引する新たな博士人材の育成を強化しています。「『社会と知の統合』を実現するイノベーション博士人材フェローシップ」では、そうした人材への成長を目指し実践的な学際共創プロジェクトに従事する学生を対象に研究専念支援金と研究費を支援しています。本制度の対象者は期間中、COデザインセンターが主幹となって実施する学際共創プロジェクトに参画し、実践的な「高度汎用力」の獲得、および新たな博士課程取得後のキャリアパスの開拓に努めることになっています。

「超域イノベーション総合」は、上記フェローシップ事業において学際共創プロジェクトに位置づけられた活動で、超域イノベーション博士課程プログラム(COデザインセンター)が提供しています。2021年度は、以下のスケジュールですすめられます。

2021年
・6月18日:キックオフ
・10月15日:学内中間報告会
・10月16日:KIITOでの合同発表会
* 上記の合同発表会は、「SDGs+クリエイティブミーティング」としてオンライン配信されます。
   興味関心のある方はぜひ、各グループの発表をお聞きください。
2022年
・1月28日:最終報告会
・2月25日:最終報告書の提出


この活動では、様々な専門分野を持つ学生が4-5人で1つのチームを作り、約8ヶ月をかけてひとつのリアルな社会課題に取り組みます。今回紹介するプロジェクトは、KIITO(正式名称:デザイン・クリエイティブセンター神戸)と協力して行っているものです。

デザイン・クリエイティブセンター神戸(愛称:KIITO/キイト)

2008年に、神戸市がユネスコ創造都市ネットワークのデザイン都市に認定され、その創造の拠点として、デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)を2012年8月に開館しました。KITOは、神戸・三宮の海側にある旧生糸検査所を改修した、神戸市の「デザイン都市・神戸」の拠点施設です。デザインを人々の生活に採り入れ、より豊かに生きることを提案しています。デザインやアートにまつわるイベントなどを開催するほか、レンタルスペース、オフィススペースなどがあります。

本プロジェクトについての紹介ページはこちら


現在、兵庫県神戸市の三宮地区では、新たな魅力と活力ある都心・ウォーターフロントの創出をテーマに大規模な再開発が進行中です。今回提供された課題は、そのような状況を含めSDGsの視点から神戸の街全体を元気にする活動を学生たちが企画し、具体化し、提案することです。提案が受け入れられれば、それを具体的に企画に落とし込み、実行することになっています。

2021年6月27日、本プロジェクトに参加する学生たちが神戸の再開発地区でフィールドワークを行いました。最初に、会場となったKIITOで、神戸市三宮地区の大規模再開発の概要について説明を受けました。

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山崎吾郎 COデザインセンター准教授は、専門の文化人類学の視点もふまえ、学生たちにアドバイスを送りました。

「皆さんには、できるだけ視野をひろげて、まずは自由にやってもらいたいと思っています。今回取り組むテーマには難しいところもあります。それは、関係するステークホルダーがあまりに多いということです。SDGsの重要なメッセージは『誰ひとり取り残さない』ですので、特定の人だけを対象にしてイベントをするわけではないのですね。しかし同時に、イベントのコンセプトははっきりさせないといけない。なので、様々なステークホルダーをどうやってつないでいくか、関わり代(しろ)をどう作っていけるかというところに、今回のテーマの一番のポイントがあるはずです。

また、提示されたテーマには『地域の共創イベント』という表現が入っていますが、この『地域性』というのをどう考えるか、実はとても複雑です。メインロードが目立ってみえますが、そこから一歩中に入ると、異なる風景がみえるということもあるはずです。地域をどうとらえるかによって、参加者の顔ぶれも、問題の枠組みも変わってきます。フィールドワークをしながら、まずはいろんな角度からフラワーロードをみてみることが大事だと思います。

また、実際に路上を歩いているとどうしても視点が足元近くに集中しがちですので、歩きながら五感で場所の雰囲気を感じつつ、同時にイベントの行われるときの様子を想像してみるという、『頭のなかでの往復運動』をしてみるとよいと思います。目の前に見えていることと、自分がイメージすること、そのふたつを常につきあわせながらものを見てほしいと思います。」

いよいよ、フィールドワークのスタートです。

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まずは、新港第一突堤、第二突堤へ。先日、大規模多目的アリーナの建設計画が発表されました。

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2021年秋に開業予定の水族館です。ほぼ完成した外観を見ることができました。株式会社フェリシモの新社屋が隣接しています。

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神戸市役所の南隣に位置する東遊園地にも足を運びました。こちらも都心における貴重な緑のオープンスペースとして大規模な再整備が予定されています。

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チームのみなさんがどのような切り口で課題にアプローチし、どのような提案を行うのか、今後の活動を見守っていきたいと思います。

(書き手:森川優子 COデザインセンター特任研究員)