か ならず読んでください

社会契約論

social contract, contrat social

解説:池田光穂

国家・社会を成立させるための、個人相互の約束のこと。

社会契約という用語の考案はしていないが、その発想を提供したのは、ホッブズThomas Hobbes, 1588-1679)の『リヴァイアサン』(Leviathan, 1651)である。

「人々がみずからの勤労と大地の恵みによって活計(たずき)を立て、満ち足りた生活を 送るにはどうしたらよいか。外敵の侵入や仲間同士の権利侵害から人々を守ってやり、そうすることによって十分に安全を確保してやることが必要である。そうす るだけの能力をもった公的な権力を樹立するには、方法は一つしかない。すなわち、 あらゆる力をすべて一人の人間または一個の合議体にさずけるのである。力をさずけ られた側では、多数決の原理にもとづいて、人々の意志を一つの意志に集約すること が許される。これは、次のように命じているのに等しい。自分たちの人格を代表して くれる一人の人間または一個の合議体を任命せよ。その代表者が何をおこない、何を 命令しようとも、それが全体の平和と安全を気にかけてのことであれば、各人は、代 表者の行動を発案したのは自分であると認めよ。そして、自分たちの意志をすべて代 表者の意志に従わせ、自分たちの判断を代表者の判断に従わせよ。/ これは同意とか協調とかの次元を超えている。それは、全員の参加する真の統一体 である。そこには一個の人格がそなわっている。こうした統一体を成り立たせるのは、 各人と各人の契約である。契約は、各人が各人に対して次のように宣言する形でおこ なわれる(もっとも、これは擬制であって、実際にそのようなことをするわけではな い)(ホッブス リヴァイアサン2: 19-20[角田訳])。

ルソーJean-Jacques Rousseau, 1712-1778)が社会契約(Le Contrat social, 1762)の内容を最小限にまとめたことばがつぎの文章である。

上に加えて(結果的に、人間が得られるものとして)

政治学や経営論におけるPA理論、PAモデル(Principal-Agent theory, PA model)は、本人(principal)を市民(あるいはそこから派生する国民、消費者、被雇用者な ど)、代理人=エージェント(agent)を国家、政治家(あるいはそこから派生する経営責任者、雇用者)とする、近代における社会契約論を、合理的行動 モデルで理解しようとするものである。

【応用問題】

フーコー『監獄の誕生』(新潮社版翻訳、p.171)によると啓蒙の時代に生み出された軍事的な思考は、ルソーの社会契約とは異なった理念 (=夢)をもっていたというのだ。このことについて説明せよ。

社会契約論

社会の軍事上の夢

原始的な契約

強制権

基本的人権

無限に発展的な訓育

一般意志

自動的な従順さ

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