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ポストコロニアル

postcolonial, post-colonial

解説:池田光穂

ポストコロニアルとは、ポスト(後の、という時間的 概念)、コロニアル (植民地的、という空間的ならびに精神的概念)という造語法によるできた言葉で、植民地主義以降の、あるいは脱植民地状態(コロニアルな状況の後に/終焉 後の)という意味がある。

このポストの本来的意味は、時間的経過の概念として の、「植民地後の〜」というものに他ならない。しかし、植民地後には、さまざまな意味が含まれており、「植民地後の独立」「主権/主体の確立」「植民地状況が終 わった」「植民地状況を脱却した/しようとする」などの意味の派生が生じており、ポストコロニアルという用語を意識的に使う人たちは、そのようなポストコ ロニアルという用語が、多義的に使われることを承知で、あるいは確信犯的に、この用語を使っている。

そこから転じて、ポストコロニアリズム(postcolonialism) とは、コロニアリズム(植民地主義,colonialism) あるいは帝国主義(imperialism) の伝統が、その後(post-)の歴史的展開なかでも、さまざまな形を通して継続しているという、時間的、空間的、そして精神的概念のことをさす。

したがって、ポストコロニアルとは、(1)コロニア ル(植民地状況)な状況や支配が終わった後の秩序や世界のことを意味すると同時に、ポストという時間性を引き受けて、現象面から(2)コロニアル(植民地状況)な状 況や条件、あるいは支配の形態が現在もなお引き続き存続している、時代ならびに社会概念のことを意味する。

そして、例えば「私たちはポストコロニアルな存在になれるのか?」という審問は、上掲の「コロニアル(植民地状況)な状 況や条件、あるいは支配の形態が現在もなお引き続き存続している」状況のなかで、「コロニア ル(植民地状況)な状況や支配が終わった後の秩序や世界」を創造し、そのなかで生きるためには、「今何が求めれらているのか?」という、実践上の課題を我々に突きつけるのである。

I would annex the planets if I could - Cecil Rhodes (from PUNCH, public domain)

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